NHK朝ドラ「あんぱん」を見終わって

サポーター代表の阿部拓也です
半年間ずっと見ていたドラマがあります
NHKの朝の連続テレビ小説「あんぱん」です
やなせたかしさんと、その妻の「のぶ」さんの生涯を描いたドラマです
学生時代まではだいぶ現実と違う設定でしたが(実際ののぶはたかしの幼馴染みではなく、高知新聞に就職して初めて出会っている)、それはそれで楽しめたと思います

劇中でも触れられていたアンパンマンの歌詞「なんのために生まれて なにをして生きるのか」というのがあります
それに非常に共感しました
実は、私が今回政治の道を目指そうと思ったのはそのような気持ちがあったからなのです

私は就職してからほとんどIT関係の仕事をしていて、それはそれで十分やりがいを感じています
人の役に立っていることもしてきたと思っています
しかし、世の中や政治に対して、ときどき満足できないことがあり、年々愚痴などが多くなってきました
もっとこうしたらいいのに、というアイデアを出したりすることが多くなりました
そして、家族で政治のことを話したりするのは当たり前の家庭になっていました
子どもは二人いますが、二人とも政治に対して興味を持っていて、選挙権を持った歳から投票に行っています
もちろん夫婦でもニュースや新聞を見ながらそのような話をよくしています

現状に不平不満を言ったり、批判したりすることは簡単です
ではもっと良くするにはどうしたらいいんだろう、そういうことを考えるようになりました
ただ自分は自分がやりたい仕事をしているだけでいいのか、それが自分が生きた証になるのか、自分が世の中に役に立てることはないのか、そう考えたらいてもたってもいられなくなりました

「あんぱん」には同じような思いを感じたのです
自分が生きている意味、それは世の中の役に立つことではないのかと
ある意味、あんぱんが自分の道を切り開いてくれたかもしれないなと思っています
自分はアンパンマンのようなヒーローにはなれませんが、少しでも地域のお役に立てるならばと決意した次第です

余談になりますが少しお付き合いください
のぶは乳がんを患って、わずか三ヶ月の命と知らされたそうです
しかし5年生きて、生きている間は病気しているとは思えないほど元気だったということでした
実は私の母も乳がんを発症しました
母が36歳、私が中学1年生、弟が小学4年生の頃だったと思います
担当の看護婦の方だったと思いますが、電話で泣きながら話してくれました
のぶと全く同じで、あと数ヶ月の命と聞かされました
何が起こったのかさっぱり分からなく、ただ現実を受け入れるしかない状況でした
できるなら夢であってほしいと思いました
でも叶うことはありませんでした
しかし奇跡的にその後13年、49歳まで生きることができました

母はガンと闘い、かなり苦しい時期も何度もありましたが、家族にはあまり辛い様子を見せず、とても気丈に振る舞っていました
今思い出したら、のぶと同じような性格だったのかもしれません
気さくでいつも明るい笑顔で接していて、周りの人から愛されていたと思います
父が選挙のときも普通に近所のみなさんと一緒にお手伝いをしていました
ただ、何度目かの選挙のとき、もう体力は限界で、深夜の選挙結果を見るまで起きていることができないほど厳しい状況でした
この頃から長期の入退院を繰り返していました
そして皆に惜しまれつつ母はこの世を去りました
その後、私はシャープを辞めて、独り身になった父の元へ帰り、父の仕事を手伝うことにしました

悲しいストーリーのように思えますが、私はそれが自分の人生だと思っています
現実を受け入れながら、それでも悲観せず、前に進むということを母は教えてくれました
これからもその精神で生きていこうと思っています

なぜ突然今政治の道を目指したのかと、最近周りに言われます
それは自分には使命があると感じたからです
もっと早くても、もっと後でもいいんじゃないか、そういうご意見もありました
でも今でした
時が来たと自分では感じています
みなさまからのご指導と応援をよろしくお願いいたします

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